パリの美術学校グランド・ショミエール
Académie de la Grande Chaumière
1904年に設立された、フランスのパリ、モンパルナス駅近くにある歴史ある美術学校です。
ここには、ピカソやマティス、ジャコメッティといった多くの巨匠たちも通っていました。
私も、パリで暮らしていた当時、この美術学校に通い、多くのことを学び、刺激を受けました。そして、自分が立ち上げた絵画教室の原点にもなっています。
私が教わったアルツズール先生は、画家であり、若いころには素晴らしいデッサン力で大きな賞を受賞された方でした。しかし彼の指導方法は、ああしなさい、こうしなさいということは一切おっしゃられず、こんな方法もあるんじゃないだろうか、こうしてみてはどうだろう・・・という提案にとどまっていました。私がデッサンについて尋ねると、ミケランジェロやスーラのデッサンのお話をしてくださり、午前中の授業が終わり昼食を済ませると、すぐにルーブル美術館やオルセー美術館へ行き、本物の作品を前に何時間も過ごしたものです。
先生はいつも、そのひとに合ったアドバイスをされ、決して彼のゴールに導こうとはされませんでした。つまり、自分で悩み、自分で感じなさい、そして自分で見つけなさいと。これは、芸術家の原点であり、先生は、ひとりひとりが芸術家であるというスタンスをお持ちだなと感じました。私は、このアルツズール先生に出会えたからこそ、こうしていまでも制作を続けることができています。とても感謝をしています。
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